あったか相談村がメディアに掲載されました
生活困窮者 料理で笑顔 北陸中日新聞 2011年11月21日付
市民団体が富山で教室
「心のよりどころに」
生活困窮者の支援に取り組む市民団体「あったか相談村」は20日、路上生活者や生活保護受給者を対象にした料理教室を富山市湊入船町の県民共生センターサンフォルテで開いた。
相談村は2009年からJR富山駅近くで炊き出しをしていたが「路上生活者の心のよりどころになるような活動に」と、今年6月、自ら調理することを学べる教室に変更した。
路上生活者のほか、相談村の活動に賛同する主婦や会社員、薬物依存症の更生施設「富山ダルク」(富山市)の利用者ら35人が参加。世間話を楽しみながら、豚汁とおにぎりを、作業を分担して手際よく作った。
料理教室に合わせて、高岡法科大の学生が路上生活者の抱える問題について発表する時間も設け、参加者が耳を傾けた。
相談村の村長を務める中林晶子さん(39)は「行政が路上生活者を助けてくれない現状もあるが、誰もが普通にご飯を食べられる社会であるよう願っている」と話していた。
生活支援へ料理指導 北日本新聞 2011年8月21日付
路上生活者への炊き出し支援を行ってきたボランティア団体「あったか相談村」は20日、富山市の県民共生センターで料理教室を開き、簡単に調理できる5品を調理した。
生活保護受給者らに食事面の節約術を身に付けてもらおうと、6月から教室を開催。生活保護受給者や路上生活者、ボランティアスタッフら約20人が参加した。
参加者はそうめんやジャガイモを使ったサラダ、おにぎりなどを作り、全員で昼食として味わった。司法書士による無料生活相談会もあった。毎回、薬物依存症者の自助グループ「富山ダルク」がボランティアで調理を手伝っているほか、今回は「フードバンクとやま」が枝豆を提供した。
次回は9月20日午前9時半から同センターで開く予定。
ホームレス支援 課題を話し合う 朝日新聞 2011年4月25日付
全国の団体、富山で交流
全国各地のホームレス支援団体が24日、富山市内で交流会を開いた。ホームレスが住まいを手にした後の支援の重要性などが話し合われた。
県内で活動する支援団体「あったか相談村」(中林晶子代表)が企画した。この日はホームレスへの炊き出しの後、福岡、京都、鹿児島、東京で同じように支援している団体の代表者が集まり、活動報告をした。
各団体は「生活保護の申請をして住居を手にした後にも、いかにかかわっていくか考えている」「同じ街で支援団体同士がバラバラに活動していることが多い。連携する必要がある」といった共通の課題を口にしていた。各地の行政によって生活保護の申請に対する対応が異なることも報告された。今後、各団体はメーリングリストや交流会を通して連携を深めていくことを確認した。
炊き出し振る舞う 富山相談村 北日本新聞 2011年3月21日付
路上生活者に炊き出しする「あったか相談村」が20日、富山市奥田新町のボルファートとやま周辺で開かれ、ボランティアが豚汁やおにぎりを振る舞った。次回は4月24日に行う。
あったか相談村実行委員会(中林晶子代表)が企画。ボランティアが野菜やコメなどを持ち寄り、具だくさんの豚汁を調理して提供した。路上生活者ら約40人が訪れ、近況報告をし合い、憩いのひとときを過ごしていた。県青年司法書士会のメンバーもボランティアに参加し、無料で相談に乗った。
路上生活者を支援 北日本新聞 2011年2月21日付
路上生活者に炊き出しする「あったか相談村」が20日、富山市のボルファートとやま周辺で開かれた。無料相談では県青年司法書士会(三屋尚之会長)の会員が協力した。
炊き出しは「あったか相談村実行委員会」(中林晶子代表)が毎月行っており、ボランティア約20人が豚汁やおにぎりを提供した。同会は相談コーナーを設け、司法書士5人が、路上生活者の話を聞き、生活保護の制度の説明や申請の仕方などをアドバイスした。
同会は今後とも継続して支援する予定で、三屋会長は「制度を知ってもらい、前に一歩踏み出す後押しをしていきたい」と話している。
複雑な事情に理解を 北日本新聞 2010年12月31日付
自立支援の取り組み必要
雪が降り積もり、寒さが一段と厳しくなった今、駅の地下や公園で毛布にくるまり暮らす人たちがいる。「路上生活者」は、経済的に困難な状況にあるほか、人間関係に行き詰まっていることが多いという。彼らを支援するボランティア団体「あったか相談村実行委員会」代表の中林晶子さん(38)=富山市=は「近くに家族が住んでいても路上生活になることがある。それぞれに複雑な事情があることを多くの人に理解してほしい」と話している。
路上生活者の今
白い湯気が立つ甘酸っぱいトマト鍋や、おにぎり、漬物、ゆで卵―。今月20日正午ごろ、富山市内の炊き出し会場でボランティアが振る舞った食事を、50人余りの路上生活者や失業者が口にした。30〜70代と年齢層は広い。鍋物を何回もおかわりする人、お土産のお菓子袋を幾つも持って帰る人らのほか、生活保護の相談をする人もいた。
同委員会は、昨年1月から1カ月に1回のペースで、路上生活者や失業者に向けて炊き出しをしている。多いときには約80人が参加する。
不況で失業したり、家族と疎遠になり、似た境遇の人がいる路上生活を選んだり。知的障害や精神障害のある人もいる。「仕事もしないで」と冷たい目を向ける人もいるかもしれないが、多くの人と語らってきた中林さんは「ほかに選択肢がなかったと思わざるを得ないケースは多い」と話す。
8割が県出身者
「身寄りがない」とみられがちだが、中林さんによると、県内の路上生活者の約8割が県出身で、家族が近くに住んでいる人が大半だ。手を差し伸べようとしない家族を責める声もあるが「家族に助けを求めるのは難しい」と言う。借金をして家族に迷惑を掛けたり、家庭で暴力を振るったりした過去がある場合は、関係の修復が難しいからだ。
女性もいる。仕事がない上に嫁姑関係で悩み車の中で生活する人、夫、息子からの暴力に耐え切れなくなって自ら家を出た人らがいる。
県厚生企画課によると、県内の生活保護を受ける世帯は、1692世帯だった11年度から伸び続け、21年度は2518世帯になった。背景にはこの間の深刻な経済危機もあるが、生活保護の開始決定は相当に厳しい。
県内10市が受けた生活保護に関する相談は、21年度1922件に上ったが、保護の開始決定は551件。同課担当者は「生活保護は最後のセーフティーネット」と説明するが、中林さんは「65歳以上でないと断られるケースが多い。体を壊したり仕事も見つからないなど、ほかに手段がない人も多いのに」と話す。
再び戻る人も
生活保護を得たとしても、普通の暮らしに戻ることが難しい場合がある。
「あったか相談村実行委員会」はこれまで、保護開始決定を受けた約20人のアパート入居を手助けしたが、現在も住み続けているのは半数程度にとどまる。テレビやこたつ、電子レンジを準備するなどサポートをしたものの、ガス代や家賃を支払わずに行方不明になった人もいた。
中林さんは「どれだけ支援しても、思いが通じないことがある」と打ち明ける。長く路上生活を送るうちに、掃除、洗濯ができずルーズな日々に陥る。仕事を見つけても、お金を一気に使ってしまって再び路上に戻る人もいる。
「1回の支援では立ち直りが難しい。ボランティアの援助だけでは足りない」。ケースワーカーや、ソーシャルワーカーによる自立支援など行政の取り組みを求めている。
求職者にあったか鍋 富山新聞 2010年12月21日付
富山で派遣村、相談も実施
「富山版派遣村 あったか相談村」は20日、富山市奥田新町のボルファートとやま周辺で行われ、ボランティアが派遣切りにあった非正規労働者や求職中の路上生活者らを炊き出しや生活保護申請の相談などで支援した。
あったか相談村は実行委員会代表の中林晶子さんが中心となり月に1回行われている。特設テントではトマト鍋とおにぎりが振る舞われ、ボランティアが労働相談や生活保護の申請方法などを説明した。
あったか相談村の支援により、住むアパートを見つけて市から生活保護の認定を受けることができた男性(64)は「相談村の人には大変お世話になった。これからも諦めず仕事を探していきたい」と話した。
30人に炊き出し 北日本新聞 2010年8月21日付
経済的に困窮している人たちを支援する炊き出し「あったか相談村」が20日、富山市のボルファートとやま周辺で行われ、約30人にうどんなどを配った。
県内の主婦や、民間の薬物依存症リハビリ施設「富山ダルク」(富山市)の利用者らでつくる実行委員会(中林晶子実行委員長)が月1回程度開催している訪れた人たちに冷やしそばやうどん、かき氷などを配った。
毎回足を運んでいるという同市内の男性(59)は「こうした炊き出しで生活を支えてもらい、本当にありがたい」と話した。中林委員長は「食事の場としてだけでなく、憩いの場としても活用してもらいたい」と話していた。
次回は9月20日に開催する予定。
うどんやかき氷提供 富山新聞 2010年8月21日付
富山市民有志による「富山版派遣村 あったか相談村」は20日、富山市のボルファートとやま周辺で行われ、失業者や路上生活者らに冷やしうどんやそば、かき氷などを振る舞い、相談に応じた。
相談村は実行委員長の中林晶子さんらが月1回のペースで行っている。「富山ダルク」のメンバーも80食分の調理や盛り付けを手伝った。
温かな豚汁食べて 富山で「派遣村」 富山新聞 2009年12月25日付
市民有志による「富山版派遣村 あったか相談村」は24日、富山市のハローワーク富山周辺で行われ、派遣切りなどに遭い生活に困窮している失業者や、路上生活者がボランティアの提供する豚汁やおにぎりに舌鼓を打ち、悩みを相談するなどした。
相談村は、実行委員長の中林晶子さんが、十分に食事もできない求職者の存在を知って企画。今年2月から1、2カ月に1度のペースで行っている。
薬物依存者の回復と社会復帰を支える「富山ダルク」メンバーも参加し、喫茶店経営、広野美代子さんらと調理や盛り付けを行った。
路上生活者「何とか職を」
派遣切りに遭い、昨年12月から路上生活をしている25歳男性は「いっときでも空腹が満たされありがたい。何とか職を見つけたい」と語った。
炊き出しで失業者を支援 北日本新聞 2009年12月25日付
昨年秋以降の景気後退に伴い、派遣契約の打ち切りなどで職を失った人や経済的に苦しむ人を支援する炊き出しなどが24日、富山市奥田新町のボルファートとやま周辺で開かれた。訪れた人からは窮状を訴える切実な声が上がった。次回は1月14日に行う。
「あったか相談村」と名付け、県内の会社員や主婦ら有志のほか、自治労県本部や連合富山などでつくる実行委員会(中林晶子委員長)がことし1月から月1回程度開いている。7、8月に敷島製パン(名古屋市)から菓子パン計400個が提供されたほか、今回新たに連合本部(東京)から100万円の助成を受けた。
実行委のメンバーが豚汁やおにぎり、菓子、衣服を提供し、仕事や住まいについての相談に乗った。
昨年12月に派遣契約を打ち切られ、会社の寮を出た男性(60)はJR富山駅近くの地下通路を中心に寝泊まりしている。土木工事の日雇いのアルバイトなどをしてきたが「年齢の条件が厳しく、安定した仕事は見つからない。所持金はほとんどなく生活できない」と話した。
富山労働局によると、県内で昨年10月から今月までに失業したか失業する見通しの派遣社員ら非正規労働者は4724人。このうち派遣社員は3664人で最も多い。